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空き家を相続した場合の対処法

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年6月2日

1 空き家は社会問題になりつつあります

年々、空き家の数は増加傾向にあります。

空き家が発生するケースの1つとして、相続した空き家が放置されるというものがあります。

たとえば、両親が亡くなり実家が空き家になったものの、子や孫は他の都道府県に居住しているため、空き家を利用する者がいないという場合です。

空き家をそのまま放置すると、草木が生い茂り、動物や害虫の住処になる可能性が高まります。

また、長期間放置された空き家は、犯罪者に不正に利用されるなど、トラブルを引き起こす要因にもなります。

さらに、もし老朽化によって家が倒壊し、誰かがケガをした場合や、隣家が壊れた場合、損害賠償責任を負う可能性があります。

このようなリスクを避けるためにも、空き家問題は早々に解決する必要があります。

2 利用しない空き家は早々に売却しましょう

家族の誰も空き家を必要としていない場合は、早々に売却することが大切です。

売却さえしてしまえば、その空き家が原因で起きるであろうトラブルは、次の所有者が対応することになります。

さらに、固定資産税を支払う必要もなくなります。

3 空き家を売却するためには、遺産分割協議が必要

空き家は、亡くなった方の名義のままになっていることが多くあります。

亡くなった方の名義の不動産は、そのままでは売却が難しいため、遺産分割協議を行い、所有者を決める必要があります。

相続人全員の共有名義にしておいて、空き家を売却することもできますし、便宜上誰かの単独名義にしておいて、売却代金を分けるということも可能です。

4 相続放棄をしても空き家の保存義務は残ることがある

空き家に関わりたくない場合は、相続放棄をしてしまうという手段もあります。

確かに、相続放棄をしてしまえば、その空き家を相続する必要がないため、問題は解決するようにも思えます。

しかし、実際には、相続放棄をしても空き家の保存義務が残るようなケースもあります。

本当の意味で、空き家と無関係になるためには、裁判所で特別な手続きを行う必要がありますが、この手続きは数十万円以上の費用が必要になります。

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空き家の相続

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2022年3月4日

1 市役所から「空き家の相続人になった」との手紙が届いた場合

近年、持ち主のわからない空き家が危険な状況である者の、所有者が不明で取壊しもできないことが社会問題となっています。

このような空き家について、市役所・区役所などの自治体から

「空き家について、あなたが相続人になったので、連絡をさせてください。」

「空き家についての固定資産税が支払われていないため、支払いをお願いします」

といった手紙が届くことがあります。

これらの手紙は、市役所・区役所が不動産の所有者から戸籍を調べて送られてきているため、実際に相続人となってしまっているケースが多いです。

2 空き家問題は誰の責任?

「手紙が届いたが、空き家について何かしなければいけないのか?」

といったご相談をいただくことがございます。

相続は、生前交流があったかどうかに関係なく、血縁関係で発生します。

そのため、何十年も話したことのない親族が遺した空き家に対し相続権が生じてしまう場合があり、こういった空き家を放置した場合の責任は所有者となる相続人に来てしまいます。

3 空き家を相続してしまった場合の対応

独り暮らしの方が亡くなり、親族にも連絡が行かなかった場合、その自宅は空き家になってしまいます。

そのまま放置しておくと、法的には次のような問題が出てきます。

① 固定資産税が支払われず、税金の滞納となる場合

税金については、相続人に支払い義務があります。

しかも、固定資産税は連帯納付義務があるため、相続人全員が、全額を納付する義務を負います。

② 庭木が隣家の敷地にはみ出ている場合等

庭木や雑草が生い茂り隣家の敷地内に入り込んでいる場合は、庭木を切る、業者に依頼する等の対応をする必要があります。

また、老朽化して屋根瓦が飛んだり、ブロック塀が倒壊しそうであったりする場合は、補修する必要があります。

これらの保全措置は、相続人が行わなければなりません。

もし、相続人が他にいる場合でも、修理をするだけであれば、他の相続人の許可を取らずに行っても大丈夫です。

ただし、家を取り壊したり売却したりする場合は、相続人全員の同意を取る必要があるため注意が必要です。

③ 老朽化で塀や屋根瓦が崩れ通行人などに怪我をさせた場合

万が一、倒壊して隣家や周辺住民に損害を与えてしまった場合には、所有者である相続人は賠償責任を負ってしまいます。

相続人が複数いる場合、一人の相続人が負担をすべき賠償金額は法定相続分の割合となりますが、いずれにしろ賠償責任を負ってしまいます。